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野生鳥獣による農作物の被害額は、平成 30年度には 158 億円(農林水産省発表資料)となっており、農耕地のみならず生活環境や生態系への被害が拡大している。 こうした鳥獣被害の深刻化・広域化を踏まえ、「鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律(平成 19 年 法律第 134 号)」が改正され、 捕獲された鳥獣の食品としての利用等に関する条項が 設けられるなど、食品やその他の用途として有効な利用の促進を図っていくこととされた。

しかし、害獣として捕獲された鹿猪のほとんどは、埋設や焼却により廃棄処分されており、食肉として利用されているものは1割程度と指摘されている。 このため、食肉への利用拡大に向けて、政府としても自治体と連携しながら様々な取組を進めてきている。 だが、令和2年度からはコロナ禍の影響もあり、思うように食肉利用が進んでいないのが実情であり、ジビエの幅広い用途での「資源化」「利活用」の促進に向けた取組が急務となっている。

(出典)「全国の野生鳥獣による農作物被害状況について」(農林水産省)

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